人間とは”感じとる”いきものだ

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いきものがかりのギター・リードを担当する水野良樹さんが語る「感じ取られるべきもの」について:

イチローが打席に立つ姿も、錦織圭がコートで相手を睨む姿も、白鵬が土俵で重々しく構える姿も。エンターテインメントであろうと、スポーツであろうと、強き者は、勝負に臨むその立ち姿がかならず"絵になる"。ただ立っているだけなのに、もう勝負がついている。人間とは”感じとる”いきものだ。そのひとが経てきた物語を、築き上げてきた自信を、向き合ってきた重圧を、たとえ言葉でうまく説明ができなくとも、ときに残酷なほどたっぷりと、ひとはその姿から感じとってしまう。表面上の技術はいくら積み重ねることができても、絵になることは簡単にはできない。感じとられるべきものを自分の中に宿すことこそ、ほんとうに難しいことだからだ。ゆえに、絵になるひとは、すでに強い。