銀河英雄伝説2で気になった部分
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銀河英雄伝説2で気になった部分です:
- 特権は人の精神を腐敗させる最悪の毒だ。彼ら大貴族は、何十世代にもわたって、それに浸りきっている。自分を正当化し、他人を責めることは、彼らの本能になっているのだ。かくいうわしも、下っぱながら貴族だったから、軍隊で下級兵士に接するまで、そのことに気づかなかった。ローエングラム候の剣が頭上におちかかるまでに、彼らがそのことに気づけばよいが……
- 忠誠心というものは、そのかちを理解できる人物に対してささげられるものでしょう。人を見る目のない主君に忠誠をつくすなど、宝石を泥のなかへ放りこむようなもの。社会にとっての損失だとお考えになりませんか
- 人間が年齢の順に死んでゆくのが、まともな社会というものだ。わしのような老兵が生き残って、少年たちが死ぬような社会は、どこかくるっとる。誰もそれを指摘しなければ、くるいはますます大きくなる。
- 決断をしたくないときにしなくてもよいものなら、人生はバラ色の光につつまれるだろう。そうはいかないのが人生の味なのだ
- 美しいひびきの言葉です。しかし、都合のよいときに濫用されているようですな。今度の内戦は、忠誠心というものの価値について、みんなが考えるよい機会をあたえたと思っていますよ。ある種の人間は、部下に忠誠心を要求する資格がないのだ、という実例を、何万人もの人間が目撃したわけですからね。
- 彼に言わせれば、信念とは願望の強力なものにすぎず、なんら客観的な根拠を持つものではない。それが強まれば強まるほど、視野はせまくなり、正確な判断や洞察が不可能になる。だいたい信念などというのは恥ずかしい言葉で、辞書にのってさえいればよく、口にだして言うものではない。
- 政治の腐敗とは、政治家が賄賂をとることじゃない。それは個人の腐敗であるにすぎない。政治家が賄賂をとってもそれを批判することができない状態を政治の腐敗というんだ。貴官たちは言論の統制を布告した。それだけでも、貴官たちが帝国の専制政治や同盟の現在の政治を非難する資格はなかったと思わないか。